【Paul Stuart Men’s STYLE TALK】 ~私たちのスタイルを通じて、お客様にお伝えしたいこと~ 今だから伝えたい、20代、40代、60代、三者三様の「スーツ」スタイル


 

2月16日から春の新作アイテムが店頭に並び始めていますが、今回テーマに取り上げるのは「スーツ」。長引くパンデミックの中で、スーツを着ることの意味や意義は大きな転換期を迎えていることはお客様も感じていると思いますが、ポール・スチュアートのセールススタッフとデザイナーが、今、何を感じてどうスーツと向き合っているかをリポート。1着のスーツを巡るお客様へのバトンは、こういう思いで繋がっています。

 

Photo. Yoshimi Seida / Text. Makoto Kajii
Edit. FUTURE INN

 

青山本店セールススタッフ小山 稔のスーツスタイル
きちんとした装いをしたときに、空間に溶け込めるような着こなし提案を意識しています。

 

コロナ禍でのスーツを取り巻く変化

お客様と話をしていて、スーツは「仕事で着なくてはならない服」から「着なくてもいい日が増えてきた」ことを感じます。ただ、スーツを着ない日が増えた一方で、「大事な日はスーツをきちんと着たほうが背筋が伸びる」という方が増えているのも事実で、義務感で毎日着るものだったスーツは、大切な瞬間や重要な局面で着るものになり、着る頻度は減ってきても、果たす役割が増しているように思います。

 

お客様が求めるスーツの変化

スーツを着る機会が限られてきた分、“自信を持って臨める服”として、きちんとした仕立ての良いスーツを探されている方が多いですね。特にどこに着ていっても大丈夫な「中庸なもの」を望まれる声が多く、接客では、きちんとした装いをしたときに、場で目立たず、空間に溶け込めるような着こなし提案を意識しています。

 

 

今日着ているスーツについて

ポール・スチュアートのスーツは、生地や仕立て、縫製などのこだわりがたくさんありますが、年齢を問わず、大人すぎず、幼すぎず、貫禄がありすぎず、誰が着てもきちんとした人に見える「中庸=ニュートラル」な着こなしだと思います。Vゾーンはネクタイだけが目立ちすぎないように、一番落ち着く白シャツでシンプルにまとめました。

 

自分が好きなスーツスタイル

スーツは、青山本店にあるシングルの「エドワード」モデルが好きです。自分は体操競技を長くやっていて肩ががっちりしているので、パッドを抜いてアンコンにして着ることがこだわりです。

 

自分の年相応より大人系を選びがちで、諸先輩から「もっと爽やかなものを着た方がいい」というアドバイスをいただきますが、自分は子どもっぽいと思っているので、落ち着いた雰囲気に見られる着こなしを好んでいます。

 

今シーズンは、春夏らしい明るいカラーが豊富なので、シンプルなスーツを着ていても、表情が華やかに映る着こなしにチャレンジしてみたいです。
 

 

「下元さんの着こなしは控えめでとても上品、佐藤さんはすごくオシャレですが、下元さんとは同じカッコイイでも対極にあって、どちらも見本にしたいです」

 

20代のスーツスタイル

同世代のサラリーマンの着こなしを電車の中でウォッチングしていると、コロナ禍の影響で、スーツのルールがあやふやになってきていることを感じますが、その一方で、青山本店で鴨志田康人ディレクターが手がける「コレクションライン」のスーツに惚れ込んで、「どうしてもこれを着てみたい」という20代後半の男性もいて、話をするのがとても楽しいです。

 

 

青山本店セールススタッフ下元一朗のスーツスタイル
スーツを着ることを簡単に否定することは、西洋文化へのリスペクトが足りないと思います。

 

コロナ禍でのスーツを取り巻く変化

小山君が答えているように、このコロナ禍によってスーツの意味・意義は変化していますが、私が一番思っているのは、青山本店のような「専門店」の役割がもっとクローズアップされてもいいということ。モノを売ることは大変な状況ですが、専門店ならではのパーソナルな接客と品揃えは、今の世情とお客様のリクエストに応えるもので、もっとわがままに使っていただきたいと思います。

 

お客様が求めるスーツの変化

変化はもちろんありますが、お客様が望まれているのは、ずっと続いてきている「ポール・スチュアートのスタイル」です。日本人がスーツを着るようになって、それはもちろん西洋文化を取り入れたものですが、こういう状況で一概にスーツを否定することは、文化に対してのリスペクトが足りないと思いますね。もちろん地球温暖化やカーボンニュートラルなど私たちが生きる環境は刻々と変わってきていますが、スーツを着て、ネクタイを締めた男は美しいもの。文化と同じように、普遍的な価値は大切にしたいと思います。

 

 

今日着ているスーツについて

今日着ているのは、東日本大震災で多くの木々が流されてしまった宮城県南三陸町に3000本の桜の木を植樹し、子供たちの将来に希望をもたらしたいと願う“桜プロジェクト”を支援しているドーメル・ジャポンが取り扱う英国「ドーメル」社の服地を使用したものです。

 

スーツの着こなしのこだわりは年々変わってきていますが、今はプリントの軽いネクタイが好きで、ネクタイとスカーフの中間の雰囲気で飾れるものが気に入っています。「ネクタイを締めなくなっている」というお客様にもお薦めしています。

 

 

「小山君は優秀なセールススタッフで、自分の体型のことをよく知っているので、お客様へのアドバイスも的確です。小山君に限らず、若い人にはジャケットではなくスーツを着てほしい。スーツをキチッと着こなせるようになると、若い人の良さが出て、誠実さがアピールできるので、会社でもスーツを着てほしい。佐藤さんは、おしゃれの一言。自分に似合うものをよく分かっていて、装いがこなれているので、ポール・スチュアート公式インスタグラム「IGTV」の佐藤さんの着こなしをぜひご参考に」

 

スーツ 176,000円
ネクタイ 16,500円

 

これからのスーツスタイル

ポール・スチュアートのお客様は、カナダのトルドー首相など海外の政治家のスーツやネクタイをよくウォッチしていて、インターナショナルな感覚でスーツを捉えているので、今のスタイルにアップトゥデートしたコンテンポラリーな感覚を私も磨きたいと思います。

 

スーツで一番大事なものですか? 最終的には「素材」ですね。上等な生地は着心地の良さはもちろん、上着のドレープの出方などが格別で、無地で素材の良いスーツに行き着くのでしょう。

 

 

デザイナー佐藤浩之のスーツスタイル
洋服の作り手としては、コロナ禍によって「スーツ」の役割が明確になってきているのをプラスと捉えています。

 

コロナ禍でのスーツを取り巻く変化

スーツを制服のように義務で着ることがなくなったことで、クラシックなスーツはより嗜好性の強いものや、ブランドの特性を活かしたもの、それに伴った高級化などが顕著になってきています。その反面、セットアップのカテゴリーになる、機能的で軽くて、洗えるなど便利なジャージータイプのものも増えているという二極化が進み、スーチングは振り幅が広くなっています。

 

お客様が求めるスーツの変化

ブランドのアイデンティティーが強いスーツと、普段使いしやすいセットアップという二極化の現状ですが、ポール・スチュアートのお客様は、私たちが糸一本から情熱をかけて作るスーツの良さを感じ取ってくれるので、モノづくりの姿勢がアピールしやすい時代になりました。

 

デザイナーとして意図したものをセールススタッフが解釈し、そのメッセージがお客様にブレずに伝わって着ていただけるのは、作り手としての喜びであると同時に、「ポール・スチュアートの醍醐味は接客にあり」ということの証明でもあります。

 

 

今日着ているスーツについて

尾州の生地を使ったモデル「ベイカー」です。肩パッドなしの軽い着心地が春夏らしく、Vゾーンはポール・スチュアートが一番カッコイイ70~80年代のNYスタイルのような華やかで楽しくきれいな着こなしです。

 

スーツの素材は、軽くて光沢のあるイタリアが主流ですが、このスーツは、昔ながらのちょっと太い糸で、モヘアのシャリッと感とガサッと感がクラシックな味になっています。糸が太い分、縫製は柔らかいので、着ていくほど身体に馴染み、自分のものになっていく、こだわりの生地を使用しています。

 

スーツを上手に着るコツ

ポール・スチュアートのネクタイはすべてオリジナルで作っていますが、小山君の世代のクラシック志向の若者たちがポール・スチュアートらしい華やかなネクタイに惹かれて、スーツに興味を持ってくれているのがとてもうれしいです。

 

スーツを上手に着るコツは、姿勢を整えることが一番大事。みぞおちのあたりに力を入れつつ、肩はリラックスさせて堂々と着るのがカッコイイです。

 

 

「20代の小山君は若いながらスーツをきれいに着こなしていて、クラシックなテイストが好きなのが伝わってきます。自分より一回り上の下元さんは、スーツを着ていてリラックスして見えるのが、ポール・スチュアートのスタイルを体現しています。トラディショナルで、ヨーロピアンで、色の使い方などがとてもお上手ですね」

 

スーツ 165,000円
ネクタイ 16,500円

 

 

東京・青山の旗艦店でのショッピング体験をご自宅でどうぞ。
下元一朗と小山稔をぜひご指名ください。

 

ご自宅がまるでプライベートサロンのような特別な空間に――練熟したポール・スチュアート 青山本店スタッフがZOOMの画面を通して店舗と変わらない上質な接客をサービスするポール・スチュアート「オンライン接客サービス」。店頭と同じく、オンラインでも私たちの商品とお客様を繋ぐ架け橋としてセールススタッフが丁寧にご案内いたします。パターンオーダーやセミオーダーもご利用いただけますので、ぜひ下記のポール・スチュアート公式サイトからご予約ください。ご予約は無料です。

 

ポール・スチュアート「オンライン接客サービス」(※こちらのサービスは終了いたしました)

 

ポール・スチュアート 青山本店
TEL 03-6384-5763
東京都港区北青山二丁目14-4 ジ アーガイル アオヤマ 1F
営業時間 11:00~20:00
併設するバー「THE COPPER ROOM(ザ コッパー ルーム)」
1月21日(金)~当面の間 15:00~21:00(ラストオーダー20:00)
※同一テーブルでの会食は4人以内
※酒類の提供を再開しております
これまで同様、感染防止対策を徹底し営業いたします。
ご不明な点がございましたら、ショップまでお問合せください。