【Summer“Non-alcoholic”cocktails to enjoy this season 2021】 The Copper Roomのレシピで愉しむフレッシュな美味しさ。 本格バー流儀のノンアルコールカクテルはいかが?
「夏はワイキキビーチでピニャ・コラーダを……」という楽しみは来年までとっておいて、今年は、「ポール・スチュアート青山本店のバーでノンアルコールカクテルを」がオススメです。「バーでノンアルコール?」と少し不思議な気もしますが、今年になってアルコールを使わない『モクテル』というノンアルコールカクテルが静かなブームに。
「ノンアルコールならお酒が苦手な方でもクルマでお越しの方にもお薦めできます」というThe Copper Roomのバーテンダー田所里視さんが、バーのレシピを使って、月替わりで愉しめる夏のノンアルカクテルをご紹介します。
Photo.ShimpeiSuzuki/Text.MakotoKajii
Edit.FUTUREINN
7月のノンアルコールのお薦めは、「生搾りフルーツジュース」
――フルーツ好きにはとてもいい季節になってきましたね。
田所里視(以下、田所) The Copper Roomでも旬のフルーツは常にご用意していますが、7月のお薦めはフレッシュなフルーツジュースです。今日は良い桃があったので、桃のジュースをお作りしましょう。
――カウンター越しにいい香りがしてきました。
田所 バーで使うフルーツは自ら買いに行って良い状態のものを選びます。
――今回は、“バーの流儀のノンアルコールカクテル”という視点でお話を伺いたいのですが、作る過程でこだわっていることを教えてください。
田所 ご家庭でフルーツジュースを作るときはミキサーにかけると思いますが、私たちはカットしたフルーツをガーゼに包んで搾ります。
――もちろん意味があるんですよね?
田所 ミキサーだと果物の繊維を壊してしまうんですね。実をガーゼに取って、フルーツとの甘みの相性が良い和三盆を加えて搾ります。
――次に、大きめのグラスに氷を入れて、そこに搾ったジュースを入れて冷やすんですね。
田所 氷についた霜をミネラルウォーターで洗い流してから、ジュースを入れて氷と一緒にゆっくり回して冷やしていきます。
――アルコールを使ったカクテルのときも氷をゆっくり回しているのを見たことがあります。
田所 アルコールもそうですが、氷と一緒にガチャガチャと早くかき混ぜると、アルコールやジュースがストレスを感じてしまい、尖った味になりやすいのです。
生搾りフルーツジュース 1650円
――なるほど。すべてにちゃんと意味があるんですね。カクテルグラスの脚(ステム)を持って飲むのも気分が良いです。
田所 お酒を飲んだ気分になれますよね。ピュアなフルーツの味をお楽しみください。他のフルーツでもフレッシュな生搾りジュースをお作りいたします。
6月のノンアルコールのお薦めは、「ノンアルジントニック」
田所 5月にノンアルコールのモヒートをお出しして好評だったので、6月はノンアルコールのジントニックをお薦めしています。
――ノンアルコールのジントニック……。初めて聞きました。
田所 八ヶ岳山麓の源流の湧き水を原料に造られた日本初のノンアルコールジンを使います。アルコール成分を全く含まず、無添加、保存料ゼロで、無農薬で栽培された2種類のバラとジュニパーベリー、ラベンダー、スパイスなどが香って、香りや味わいがジンに近いととても好評です。
――作り方は?
田所 ジントニックを作るのと同じで、トニックウォーターとライムを搾ります。では作ってみましょう。
――手さばきはさすがですね。このノンアルジントニックもプロの流儀を使われていますよね。
田所 まず、冷凍庫から出した氷の霜を炭酸で洗い流します。そうすることで、氷に膜ができて溶けにくくなります。
――氷の形状も面白いですね。
田所 よく見ていただくと、グラスの中に、下に正方形の氷を1つ、その上に長方形の氷を2つ入れています。こういう氷の組み方をすると、液体の対流がしやすくなり、無駄にたくさん混ぜなくてすみます。
ノンアルジントニック 1100円
――氷一つひとつにもこだわりがあるんですね。
田所 ライムの搾り方も繊維を潰さないように横で搾るのがコツです。勢いよく搾るとキレイな甘みが出るので、ご家庭でもお試しください。
――シンプルなカクテルなのに、プロの技がギュッと詰まっていて、爽やかな喉ごしが特別なものに感じられます。
田所 7月以降でもお飲みいただけますので、蒸し暑い日に涼みに来てください。
8月のノンアルコールのお薦めは、「フルーツフローズン」
――8月にはどんなノンアルコールカクテルを考えていますか?
田所 フルーツを使ったフローズンカクテルを考えています。
――フローズンカクテルというと、ラムの風味と柑橘の清涼感が楽しめる「フローズンダイキリ」が有名ですが、ノンアルコールでもできるんですね。
田所 はい、凍らせたフルーツとジュース、和三盆を入れて、ミキサーにかけます。
――フルーツを凍らせる理由は?
田所 氷を一緒に入れて冷やすと水っぽくなり味が薄まってしまうため、フルーツを凍らせて自然の甘みを出しています。
――本当ですね。スイカのいい香りがしてきました。
田所 見た目はゆるめのジェラートという感じですが、フレッシュフルーツの香りとキリッと冷えた美味しさが楽しめます。
――オリンピック期間に飲みに来たいですね。
フルーツフローズン 1650円
田所 バーというと“夜・お酒”というイメージがどうしても強いですが、夏はカクテルが美味しい季節です。ぜひカジュアルにご利用ください。
ポール・スチュアート 青山本店
TEL 03-6384-5763
東京都港区北青山二丁目14-4 ジ アーガイル アオヤマ 1F
営業時間 11:00~20:00
併設するバー「The COPPER ROOM(ザ コッパー ルーム)」
営業時間 14:00~20:00(※6/21~当面の間、酒類の提供は19:00まで)
※詳しくは店頭スタッフまでお問い合わせください