【AOYAMA FLAGSHIP STORE】CHRISTMAS SPECIAL Vol.2 GIFT FOR YOU & FOR ME 2020 スタイリスト青木貴子が語る「大人の女のギフト選びのアプローチ」


 

「クリスマスプレゼントはシーズンギフトなので、どこかに華やぐ気持ちがあるものがいいですね」と、「ポール・スチュアート 青山本店」に、ご自身とパートナーへのクリスマスプレゼントを探しに来たのは、スタイリストでファッションディレクターとして活躍する青木貴子さん。「母親や身近な人には必ずプレゼントは贈っていますが、節目の贈りものは大事にしたいですね。普段表せない気持ちをカタチにして届けて、喜ぶ顔を見るとうれしいものです」と語ります。

 

Photo. Shimpei Suzuki / Text. Makoto Kajii
Edit. FUTURE INN

 

 

 

母は洋服が大好きで、私は彼女の影響でスタイリストになったようなものです。母には必ずクリスマスプレゼントを渡していて、「これがあったらスタイリングの幅が広がるんじゃないかな」とか、「着こなしの新しい楽しさが見つかるんじゃないかな、彼女のワードローブにこれがあったらもっとステキになるのに……」というものを贈っています。

 

母は普段、モノトーン系の服を着ていることが多いので、グレイッシュな白のジャケットコートをプレゼントしたときはとても喜んでいました。自分では買わないようなモノをもらうのはうれしそうなので、そういうものを狙ったりしていますね。今年は、母が「お財布が欲しいな」とポロッと漏らしたので、今、探しています。来年の母の日は次に彼女が欲しがっているものを、お誕生日にはもっと大きな贈りものをしたいですね。

 

 

 

ポール・スチュアートには、トラッドの王道というイメージがあります。歴史と伝統があって、表参道にあった旧店舗は老舗感を醸し出していましたよね。それに反して、移転したポール・スチュアート 青山本店はとてもモダンで、旧店舗より開かれた感じが新鮮です。品揃えは青山本店の限定アイテムがたくさんあって、広がりと厚みが感じられました。メンズもウィメンズもオーダー(メイドトゥメジャー)ができるのがいいですね。

 

ポール・スチュアートのような大人のお店は、「ここに来ればこの商品が常にある」というのが一つの大きな価値で、取材中に、年配の男性がお店にフラッと入ってきて、きれいな柄のストールを買っていたのが印象的でした。この店に素敵なストールがあることをご存知なんですね。大人がファッションをより楽しむことができる“頼りになるお店”になってほしいと思います。

 

 

 

“冬の白”がとても好きで、クリスマスからお正月にかけては白を着ると気持ちも新たになるし、自然と白に目が行ってしまいます。このジャケットは本当にステキですね。ダブルブレストは着こなしが難しいものですが、これはシルエットや丈感が素晴らしく、生地にハリもあるので、ボタンを閉めても開けても様になります。ウィメンズではめったにない本格的なメンズ仕様のジャケットですね。

 

ジャケット¥330,000(inc. tax)

 

私はメンズファッションが好きで、目標は、「すごくお洒落なオジサンの格好」がしたいんです(笑)。海外コレクションを観に来ている超絶お洒落なおじさまのスナップを見るのが大好きです。ジャケットってメンズ由来のアイテムですが、女性ならではの感じで着こなせたらステキですよね。ジャケットはよく着ています。着ていると褒められるんですよね、着ている人は少ないかもしれませんが、女性もジャケットスタイルは好きなんだと思います。

 

 

 

ジャケット¥330,000、中に合わせたニット¥25,300、パンツ¥79,200、サイドゴアブーツ¥99,000(inc. tax)

 

このジャケットを使ってコーディネートしてみましょう。ストレートのパンツに黒のタートル、足元はサイドゴアブーツ。カジュアルなモノトーンコーデは、マニッシュな着こなしをイメージ。このジャケットなら太めのデニムなどに合わせてもカッコいい。ドレスアップするならシルクの光沢あるスリップドレスの上にサラッと羽織って、ヒールとパールピアスを。90年代に輝いていたジョン・F・ケネディ・ジュニアの妻であったキャロリン・べセット=ケネディのスタイルみたいに。

 

このジャケットは高価なものですが、私なら撮影現場にも着て行きたいし、ドレスアップしてレストランにも行きたい。いいものこそ自由な発想でいろんなシーンで着こなしたいと思います。高価な服や靴は、いざという時に着る人が多いですが、服って、着ているうちに似合ってくるものなので、私はどんどん着る派ですね。着慣れていないとステキに着こなせないからです。

 

「このジャケットは柔らかいメランジ感がステキ」と羽織った青木さん。ジャケットジャケット¥121,000(inc. tax)

 

 

パートナーに贈るというより、「世の男性すべてに贈りたい」と思ったのが、このピンクのスエードジャケット。父が生きていたらぜひ贈りたいですね。こういうグレイッシュなピンクは黒やグレーや紺など、どんな色とも合うので、手持ちのアイテムに合わせやすく、とてもオシャレに見えます。こういう色をワードローブに加えて、着こなしに新風を入れてほしいですね。

 

スエードジャケット¥187,000、レザーグローブ¥31,900、ソックス¥4,290(inc. tax)

 

男性に服を贈るときには、「その人が着ない色」を贈るのもオススメです。もらったら新鮮でうれしいはずだし、「その色、お似合いですよ」と誰かに言われたら照れると思いますが、「いや、実はもらったんだよ」と大義名分も言えますしね(笑)。それがきっかけになってパートナーの着こなしが変わったらそれはステキなことだと思います。

 

パジャマ¥33,000~¥35,200(inc. tax)

 

今年は「おうち時間」の過ごし方にスポットが当たりましたが、おしゃれで質の良いパジャマは豊かな気持ちにさせてくれるもの。服には気持ちを上げてくれる力や、おクスリ的な効能もあります。

 

 

 

2021年は良い年にしたいですね。今年は閉塞感もありましたが、来年は風通しの良い年になってほしい。スタイリストとしてはよりポジティブに、見ていて気持ちが良いスタイリングを紹介したり、読んで気持ちの良い文章を書きたいですね。人が前向きになれるモノを発信していきたいです。

 

ギフト用のパッケージが今年のクリスマス仕様になった、12月25日(金)までポップアップ開催中のバラの専門店「AFRIKA ROSE(アフリカ ローズ)」の1輪挿し付ギフト¥4,700(花瓶付)

 

ポール・スチュアート 青山本店
TEL 03-6384-5763
〒107-6601 東京都港区北青山二丁目14-4 ジ アーガイル アオヤマ 1F
営業時間 11:00~20:00
併設するバー「The COPPER ROOM(ザ コッパー ルーム)」
営業時間 18:00~24:00
※11月28日(土)~12月17日(木)まで18:00 ~22:00
※バーは2021年1月11日(月)まで16:00 ~22:00(期間は変更となる可能性がございます)

Profile:青木貴子(あおきたかこ)
スタイリスト、ファッションディレクター

雑誌『Precious(プレシャス)』、『éclat(エクラ)』、『Richesse(リシェス)』などの女性ファッション誌、メンズスタイリングなど、さまざまなジャンルにわたって、雑誌・広告を中心に活躍。またエッセイなどの執筆、服、雑貨、ジュエリーのデザインも手がけるなど、ファッションに関する様々なフィールドに活動の幅を広げている。ファッション以外でも趣味の料理好きが高じ、レシピ本も刊行。雑誌や料理本などにオリジナルのレシピを提供している。

 

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