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【令和六年 初夏の三陽山長】
愛靴と過ごす優雅な休日

5月21日をもって、二十四節気が立夏から「小満」へと変わりました。小満は、気温が高くなり、植物の生長や虫たちの躍動に生命の輝きを感じる頃をいいます。昨年の秋に蒔いた麦の穂が育ち、ほっとひと安心することから、「小さな満足 = 小満」となったともいわれています。

天気の良い日は、愛靴と共にどこかへ出かけたくなる。「素敵な靴は、あなたを素敵な場所へと連れて行ってくれる」という有名な言い伝えがありますが、それは「素敵な靴を履くと、素敵な場所へと足を運びたくなる」とも解釈できると思いませんか?

本記事では、脱ぎ履き容易という利便性と、品格を保ちつつ軽快な佇まいを叶える汎用性を兼ね備える、休日を過ごすに最適なドレスシューズの筆頭「ローファー」より、初夏におすすめしたい三傑をご紹介いたします。

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【弥伍郎/YAGORO】
コインローファー

三陽山長のラインナップには欠かせないローファーの代表格「弥伍郎」は、2023年に生誕十周年を迎えたことを機に、木型新たに生まれ変わりました。これまで採用してきたローファーラストR2013から、新たなローファーラスト「R2021S」で仕立てられた新生「弥伍郎」は、洗練された佇まいの中に優しさも覗かせます。従来のドレス顔の「弥伍郎」に対し、こちらの新生「弥伍郎」は程よく厚みのあるフォルムと主張しすぎないステッチが相まって、休日にも最適な佇まい。仕事も休日も履くのが楽しくなる、そんな一足です。

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◼︎デザイン
ドレスからカジュアルまで汎用性の高いコインローファー「弥伍郎」。2023年秋冬シーズンより木型を変更してリニューアル。

◼︎ラスト(木型)
使用している木型はボリュームラストR2021をベースに、スリッポン用に改良した「R2021S」を採用。R2021Sを採用したことで、従来の「弥伍郎」に比べ、よりすっきりと上品な印象になりました。スリッポン特有の踵抜け、履き口の緩さを修正しているラストの採用により。脱ぎ履きのしやすさとレースアップシューズのようなホールド感を両立しています。

◼︎素材
ブラックの甲革は、フランスの老舗タンナー「デュプイ社」が手掛ける世界最高峰のカーフスキン、「シャトーブリアン」。独自のクロム鞣しの後、セミアニリン仕上げされたボックスカーフで、独特のしなやかなコシと繊細なキメの細かさ、発色の良さなどから、世界中の高級メゾンより支持を得ている素材です。
ブラウンの甲革には、イタリアのタンナー「ゾンタ社」が手掛ける「ネバダカーフ」を採用。経年変化を愉しめるよう仕立てられた革で艶加工が施されておらず、クリームの色が入りやすいのが特徴です。履き初めはマットな質感ですが、手入れを続けることで艶感が増し、唯一無二の一足に仕上がります。
底材はグリップ性と耐摩耗性に優れる、新開発の国産オリジナルラバーソールを採用しています。

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【弥三郎/YASABURO】
アンライニングローファー

外観は正統かつ王道のコインローファーですが、一度足を入れてみるとその新鮮で柔らかな履き心地にきっと驚くはず。英国を代表する老舗タンナー「チャールズ・F・ステッド社」が手掛ける最高品質の銀付きスエード「ヤヌスカーフ」と、アンライニング仕立てがもたらす至極柔和な履き味は、きっと従来の革靴に対する概念を大きく変えてくれるでしょう。

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◼︎デザイン
甲のベルトとU型のモカが特長のアンラインドローファー「弥三郎」。2023年の秋冬シーズンよりパターンを微修正しアップデートしました。モカの縫合は本体甲部とモカの裏側同士を合わせて縫う「合わせモカ」を採用。ライニングを排すことで軽さ、柔らかさ、抜群な足入れを実現しています。

◼︎ラスト(木型)
ラストは定番のラウンドトゥR2010をベースにした「R2013」を採用。小振りなヒールカップと絞り込んだ土踏まず、低く抑えた二の甲により、スリッポンでありつつもしっかりとしたホールド感が特長です。

◼︎素材
アッパーは英国を代表する老舗タンナー「チャールズ・F・ステッド社」が手掛ける、キメが細かくしっとりとした毛足の美しい最高品質の銀付きスエード「ヤヌスカーフ」を採用。柔らかくしなやかながら、適度なコシも併せ持つ素材です。底材はグリップ性と耐摩耗性に優れる、新開発の国産オリジナルラバーソールを採用しています。

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【鹿三郎/ROKUSABURO】
タッセルローファー

コインローファーとタッセルローファー。このふたつは単なるデザインバリエーションではなく、歴史的背景に裏付けられた位置づけの違いがあることをご存じでしょうか? 前者がアイビーリーガー、つまり学生たちの定番靴だったのに対し、後者はハリウッド俳優のリクエストによって生まれ、アメリカの弁護士やビジネスマンたちの間に広まっていったといわれています。

つまりタッセルローファーは、“大人の品格を表すためのローファー”なのです。そんな歴史的背景に照らしても、休日を彩るに相応しいドレスシューズと言えるでしょう。

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◼︎デザイン
手縫いによるモカステッチと房飾り、革の編み紐がアクセントのタッセルローファー「鹿三郎」。カジュアルラスト「R2021S」を採用したことで、従来の「鹿三郎」と比べ適度なボリューム感もあり、大人の休日スタイルにもマッチするバランスとなりました。

◼︎ラスト(木型)
カジュアルラストR2021をベースに、スリッポン用に改良した「R2021S」を採用。スリッポン特有の踵抜け、履き口の緩さを修正しているラストの採用により、脱ぎ履きのしやすさとレースアップシューズのようなホールド感の両立を叶えています。

◼︎素材
スムースは履きこめば履きこむほどにエイジングをし、磨けば磨くほどに光沢を発するきめ細やかなイタリアンレザー。型押し革は適度なコシとしなやかさ、耐久性がありながら、上品な雰囲気を薫らせる、フランスが誇る世界最高峰のタンナー「アノネイ社」が手掛けるグレインレザーを採用。底材はグリップ性と耐摩耗性に優れる、新開発の国産オリジナルラバーソールを採用しています。

もはやビジネスにおいても定番化した「ローファー」ですが、歴史を辿ると1920年代に英国王室や貴族階級のルームシューズが、その利便性とデザイン性の高さから外履き用途で人気となり、流行したというルーツを持つと言われています。つまり、その出自はオフの日の靴ということ。

三陽山長の「ローファー」の要所は、見栄えと履き心地の両立。ドレスにもカジュアルにも合わせやすく、柔らかな足入れながら最適なフィット感も担保する。是非一度、その履き味と装いへの懐深さを愉しんでみてください。

▼休日も革靴を愉しむ▼

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