三陽山長スタッフが提案する
オンオフ兼用靴の最適解
-CASE 2-
靴のプロたちのコーディネートからお洒落のリアルな方程式を読み解く、三陽山長スナップ企画。今回は東京ミッドタウン日比谷店に潜入。ON BUSINESS、DAY OFFのコーディネートを、"革靴ありき"でご紹介します。
上村 哲平
三陽山長 東京ミッドタウン日比谷店スタッフ
製靴学校で靴づくりを学び、フランスのシューズメーカーにも留学を経験。国内シューズメーカーで経験を積んだ後、2018年に三陽商会へ入社。革靴に携わって今年でキャリア10年目。現在は三陽山長 東京ミッドタウン日比谷店に勤務。
――「三陽山長」とはどんな靴?
上村:今や世界と競える存在になった本格国産シューズの先駆け的ブランドです。トラディショナルなスタイルを守りながらも、ラストや素材、作りを進化させ続けています。
――「ON BUSINESS」のコーディネートのポイントは?
上村:ジャケットは金の3つボタンを備えた紺ブレで、チノパンにはしっかりとクリースをつけ、そして足元は三陽山長のコインローファー「弥伍郎」。今日はアイビースタイルをベースに、麻シャツをセレクトすることで清涼感を意識しました。親から代々受け継がれてきたかのようなアンティークウォッチをセレクトしたことで、アイビースタイルならではの品の良さを演出しています。
――仕事で心掛けていることは?
上村:お客様目線で物事を考えることです。
――所有している「三陽山長」のモデルと愛用歴を教えてください。
友二郎/愛用歴3年
勘三郎/愛用歴3年
鹿三郎/愛用歴2年
善八郎/愛用歴2年
――自分の足の特徴は?どのラストが合う?
上村:甲が薄く、かかとが小さい、典型的な今どきの足です。ラストはラウンドトゥの「R2010」が一番足に合います。
――「DAY OFF」のコーディネートのポイントは?
上村:ヴィンテージが好きなので、今日は「ラングラー」が1960年代後半から1970年代前半に展開していたデニムジャケット24MJZが主役。インナーは軍物のボーダーTで、パンツはクリース付きのホワイトチノ。三陽山長のコインローファー「弥伍郎」を合わせることで、マリン風の爽やかさが漂うアーバンスタイルにまとめました。
――休日の過ごし方は?
上村:最近は登山にハマっています。個人的に好きな山は、白根山と奥高尾縦走路ですね。ハイシーズンになると月に2回は山へ足を運んでいます。
――三陽山長のほかにどんな革靴が好きですか?
上村:イギリスやフランスの靴も好きです。イギリス靴はドレス靴の本場でクラシックなバランスが、フランス靴はフォルム、色や素材の遊び心が好みですね。
――最近気になっていることを教えて下さい。
上村:妻と2人でキャンプに行きたくて、最近はキャンプ道具を調べています。中でも気なっているのが、「スタンレー」のフラスコ。このスキットルはぜひとも手に入れたい(笑)。
――三陽山長の魅力とは?
上村:外見の美しさだけでなく、履き心地の良さこそが最大の魅力だと感じています。初めて足を入れた瞬間、半年後、そして一年後と履いてから気付く良さがあります。
――最後に、今後の展望や目標を教えて下さい。
上村:三陽山長を世界に誇れる国産シューズブランドに育てること。そして、足に合った革靴を選ぶという考え方を広めていくことです。
プライベートでは30歳を超えて目立ち始めてきたお腹周りを絞ることと、あとはすごく美味しいカレーを作ることですかね(笑)。
実はスパイスと料理本を買って、これまでに2回ほどオリジナルのカレー作りに挑戦しました。もっと極めていきたいと思います!
【弥伍郎/YAGORO】
コインローファー
サドルと呼ばれる甲部のパーツに切れ込みを入れたローファーの王道モデル。ラストは、小ぶりなヒールカップと低く抑えた甲部で足をしっかりとホールドするR2013。従来よりも捨て寸を短くして丸みを持たせトゥに、職人が一針一針手作業で縫い上げるつまみモカのハンドステッチが特長。トラディショナルなスタイルでありながら洗練された顔立ちに、ひたむきに進化を重ねる三陽山長の美学が宿ります。