母のコート姿への憧れも、
いつか息子に継承したい。

アーティスト

佐々木香菜子

KANAKO SASAKI

人間の存在そのものを想起させるカラフルでダイナミックな抽象画を通して、近年飛躍的に注目度を増している、アーティストの佐々木香菜子さん。彼女にとってのコートの原風景とは、今はなき母親の姿だったという。

佐々木さんにとってコートの思い出って、どんなものですか?
イラストレーターだった母が若い頃に着ていた、きれいなブルーのロングコートでしょうか。子供の頃にクローゼットで見つけて、裾を床に引きずりながら着ていました(笑)。そういえば母はトレンチコートもよく着ていて、私も幼心に「大人になったら襟を立ててこれを着るんだ!」と決めていました。そんな、私にとって憧れだった母のイメージからか、ロングコートやトレンチコートはかっこいい大人が着るものだという意識は、いつもどこかにありますね。
そして大人になった佐々木さんは、どんなお洒落を楽しんでいますか?
98%は黒で、残りは白という感じでしょうか。私は脳がカラフルなもので(笑)、自分自身のスタイルはモノトーンで固めた方が、心も身体も安心できるんです。
アーティストならではの考え方ですね! それで今回のコートも、モノトーンで着こなしていただけたと。
そうですね。シンプルなモノトーンスタイルをベースに、ちょっとした個性的なデザインや素材感を取り入れてみました。こういうコートにはシックで芯のあるかっこいい女性というイメージがあるので、自分もそうなれたらいいな、と思いながらコーディネートしてみました。
SANYOCOATの着用感はいかがでしたか?
自分のメンズっぽいファッションの嗜好と合う、かっこいいコートですよね。冬でも着られて耐久性も高いコートだと伺っていたので、かなり重いのかな?と覚悟していましたが、実際は思っていたよりも軽かったです。重すぎず、かといって軽すぎず、安心する感じというか・・・。“いい着心地”ってこういうことかも?と実感させられましたね。東北出身者としては、青森でコートをつくっているという点も見逃せません。
佐々木さんはコートのケアは、どのようにされているんですか?
今までコートのボタンが取れたり壊れたりして「お直しに出さなくちゃ!」と思っても、ついつい次のシーズンまで放置しちゃったり、よく考えたらずいぶん悲しいことをしていました。
『100年コート』なら責任を持ってコートのケアをさせていただきます!
ケアまでしていただける『100年コート』なら安心して所有できるので、お気に入りのコートがさらに大事な存在になっていきそうですね。そうしていつか、自分のなかにある本質と、コートとが一体化できたらいいな。ただお洒落とか素敵ということではなく、「このコートはこの人が着るべき!」と自分も周囲も感じられるような・・・。私が小さい頃に母に対して抱いていたコートに対する憧れを、いつか息子にも感じてもらいたいですね。
<100年コート>極KIWAMI バルマカーンコート
 ¥253,000

佐々木香菜子/アーティスト
1983年宮城県仙台市生まれ。東北工業大学工業意匠学科卒業後、イラストレーターとして活動を開始。近年はアーティストとしての活動にシフトし、国内外での個展の開催や、アートフェアへの参加など、精力的に活動。“思考を止めない”というテーマを軸に多彩な色と光を駆使したその作品は、鑑賞者の心の奥底に眠る本質的な問いや感覚を呼び覚ますものと高く評価されている。広告ビジュアルや企業とのコラボレーション、ライブペイントも多数手がける佐々木氏の活動は、アートワークとクライアントワークの境界を超え、表現の可能性をさらに広げている。

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