【Paul Stuart SPECIAL TALK SHOW】 ポール・スチュアート 青山本店 2周年記念イベント―― 自然との共生と創造のための「モノづくり」と、今の時代に装うよろこび


11月11日(金)の夜、ポール・スチュアート 青山本店 2周年記念イベント第3弾として、「VITALE BARBERIS CANONICOとサステナビリティ、自然との共生 by Paul Stuart」をタイトルにトークショーを開催しました。
環境に優しい染色方法が特徴で、自然な経年変化を楽しみながら長く着用できる生地“H.O.P.E.コレクション”を展開するヴィターレ・バルベリス・カノニコ(以下VBC)社のPR&マーケティングアドバイザーの長谷川喜美さんをインタビュアーに迎えて、ポール・スチュアート ジャパン ディレクターの鴨志田康人とチーフデザイナーの佐藤浩之が、「サスティナビリティ」に基づいた価値観やメンズスタイルについて語り合いました。

 

Photo. Yoshimi Seida / Text. Makoto Kajii

Edit. FUTURE INN

 

 

サステナブルなワイン造りに特化したシャンパーニュメゾン「ボランジェ」で乾杯!

 

――今回のトークショーのテーマは「サステナビリティと自然との共生」ですが、鴨志田さんは、ポール・スチュアートとサステナビリティの接点はどう感じていますか。

 

鴨志田康人(以下、鴨志田) 80年代にポール・スチュアートが日本に上陸したとき、初めて店に入って、自分が想像していたアメリカントラッドとは一線を画したコレクションに衝撃を受けました。当時の自分が感じたクラシックな魅力に今でも憧れ続けているし、いつまで経っても色褪せない良さがあります。
クラシックな良さとは、「長く愛用できて、次の世代にも受け継いでいける」もので、それは「一旦飽きるけど、また着たくなる」という愛情や恋心にも似ていますね。お客様に長く着用していただくためにポール・スチュアートもさまざまな施策を行っています。

 

佐藤浩之(以下、佐藤) シーズンファーストの4月と10月の衣替えのタイミングで、洋服のメンテナンスやお直しをする「メインテナンスキャンペーン」を全国全店で行っています。また、購入後にお直しがしやすいように、製品化のときに縫い代を多めにとったり、長く着用できる生地をチョイスするなど、三陽商会では当たり前にやっていたクラシックな服づくりが、サステナビリティに繋がっています。
言葉にすると重々しいかもしれませんが、愛着を持って「気に入った服を長く着ること」がファッションにおけるサステナビリティのひとつなのではないでしょうか。

 

 

――鴨志田さんはイタリア・ビエラ地区にあるVBCの本社は何度も訪れていますよね。

 

鴨志田 ビエラという地域は、イタリアの高級服地メーカーのメッカであり、たとえれば日本アルプスの麓のようなとても素晴らしい環境で、私も幾度となく足を運びました。VBC社には3回ほど訪問しています。アーカイブルームに保存されている莫大な量の過去の資料を毎回拝見させてもらうのですが、しみじみクラシックの奥深さに胸を打たれます。VBC社は英国が創りあげてきた質実剛健な男らしい生地を継承するイタリアでは稀有な会社で、私はVBCをビジネスマンが着用するスーツ生地ではコスパも含めてナンバーワンだと思っています。
今回ご紹介するH.O.P.E.コレクションは4~5年前に登場した新しい生地ですが、VBCでは珍しいキャラクターの強い製品で、とても魅力を感じています。


――VBC社は、創業地で13代続いているファブリックメーカーで、ビエラの自然に囲まれた環境の中で、豊富な水源を利用しながら、環境保護と労働環境保護に特化した製造を行っています。H.O.P.E.コレクションは、環境に与える負荷を最大限に抑えたコレクションとして注目されています。

 

 

鴨志田 VBCにしてはキャラクターの強い製品と言いましたが、H.O.P.E.コレクションのツイードライクな生地はシンプルかつモダンで、素朴な良さが時代の気分にマッチしています。伝統的なツイードは、自然の中から色を取り出して織り上げるものですが、H.O.P.E.コレクションは無染色で、よりシンプルに作っているのが今の時代に合っていますね。自分は、クオリティが先にあってこそのサステナビリティだと思っているので、H.O.P.E.コレクションは今の人々が求める気分やムードにぴったりだと思います。

 

 

二人の好みの結論、「ちょっと野暮ったいぐらいが今カッコイイ」

佐藤 VBCのH.O.P.E.コレクションのH.O.P.E.は、「人と環境への尊重と最適化」の頭文字を意味します。私は、コレクションの中から、スペイン原産のモレッタウールのジャケットスタイリングをご紹介します。

 

 

 

ジャケットは、無染色でホップサック調ですが、コーディネートのイメージは、ポール・スチュアートメンズの2022年秋冬シーズンテーマ「Review of Dressing Right」。メンズファッションの指南書・名著として名高い『Dressing Right』にある、80年代のアグレッシブな柄×柄×柄のスタイリングを参考に、全体的にトーンを抑えてコーディネートしました。
例えば、野菜の産地で野菜を食べるなら、煮るよりも生の方が断然美味しいですが、H.O.P.E.コレクションは非常にプリミティブだと感じていて、原毛の色やタッチの良さを素直に活かした着こなしがカッコイイと思います。

 

鴨志田 自分のコーディネートは、コートに使ってもいいほどの目付のある、H.O.P.E.コレクションの最高品質の原毛の色と風合いを生かしたアルパカ100%生地をジャケットに仕立てたものを主役にしました。

 

 

 

肉厚なアランセーターにツイードのジャケットで、NYトラッドが全盛だった時代のポール・スチュアートの象徴的なレイヤードスタイルを再現。こういう着こなしをリバイバルさせたいので、とても気に入っているルックスです。

VBCのサステナビリティを体現しているH.O.P.E.コレクションでも、組み合わせ次第でこれだけ違う印象の装いが楽しめるので、ぜひ一度ご着用ください。

 

 

アトリエニノン「トリファリ エッセンシャル コレクション」展開中

 

ポール・スチュアートの旗艦店・青山本店が11月7日に開店2周年を迎えました。

平素よりご愛顧いただき誠にありがとうございます。
8月の受注会で好評をいただいたアトリエニノンのヴィンテージアクセサリーから、2周年にあわせて人気のTrifari(トリファリ)に絞ったコレクションを展開中。

 

トリファリは、アメリカのコスチュームジュエリーの中で、技術でも人気でもトップクラスのブランド。デザイン性だけでなく技術的にも素晴らしく、トリファリのメッキ技術は「トリファニウム」と名付けられているほどです。ぜひ青山本店でご覧ください。

 

開店2周年スペシャルオーダー「Coat・Glove・Belt」開催中

 

青山本店では、12月20日(火)まで、コート、グローブ、ベルトのスペシャルオーダーを開催中。コートオーダーでは、人気のタイロッケンコート(クリフォードコート)とスタンドカラーコートが特別な生地でオーダー(220,000円~300,000円・税抜き)していただけます。縫製は青森にあるコート専業の自社工場で行います。

 

ポール・スチュアート 青山本店
TEL 03-6384-5763
東京都港区北青山二丁目14-4 ジ アーガイル アオヤマ 1F
営業時間 11:00~20:00
併設するバー「THE COPPER ROOM(ザ コッパー ルーム)」
18:00~24:00 ※同一テーブルでの会食は4人以内
※酒類の提供を再開しております
これまで同様、感染防止対策を徹底し営業いたします。
ご不明な点がございましたら、ショップまでお問合せください。