三陽山長の「新たな一足」で
新年の第一歩を
メンズファッション業界を中心に活躍するスタイリスト・高塩氏とディレクター・大崎氏のリコメンド企画。両名が見つけた、今月の"買い"なアイテムを、対談形式にてご紹介いたします。今回は「三陽山長」です。
今こそ本格紳士靴の買い時!? 国産の雄が誇る自信作をチェック
高塩「この冬は寒いから、昨年よりダウンが売れそうですね」
大崎「そうだね、ただステイホームだからなぁ。ファッションにお金を使う人が、どれだけいるだろうね」
高塩「でもこの間、三陽山長の人に聞いたら、高価格な"匠"ラインの販売が好調みたいですよ」
大崎「そうなの? なんで高い方が売れるんだろ」
高塩「なんでも、以前みたいに営業で歩き回らなくて良くなったからとか、自宅で過ごす時間が増えた分だけ知識欲が湧いて、結果物欲も刺激されているんじゃないかって」
大崎「なるほど、その結果良いモノを手に入れたくなるのか。あと、単純に高い買い物って楽しいからね」
高塩「ならば、この機会に紳士靴を新調しませんかってことで、今回は三陽山長の定番をチェックしてみましょうよ」
【鞍之介/KURANOSUKE】
サドルプレーントゥ
サドルプレーントゥ
■そろそろスクエアが気になりませんか?
ラストR309を採用した、スクエアトゥが特徴となる「鞍之介」。プレーントゥとサドルを組み合わせることで、シャープにしてエレガントさも両立するモデルに仕上げています。
高塩「まずは鞍之介。ビジネス・フォーマルともに定番となる内羽根のサドルプレーントゥですが、スクエアトゥが新鮮ですよね
大崎「展示会でも見たけど、今、三陽山長はスクエアトゥの提案に力を入れているみたい。確かに、そろそろクル気がする」
高塩「スクエアなら、プレーントゥでも色気が楽しめますしね」
【友二郎/TOMOJIRO】
ストレートチップ
■日々の戦力としてならマチガイなくコレ
マスターピースモデルとなる「友二郎」。三陽山長を代表するマスターラストR2010を採用した、定番かつ王道のストレートチップ。だからこそ、その技術水準の高さを存分に味わうことのできる、入門編にして最高峰の一足です。バリエーション豊富なラインナップも魅力的。
高塩「お次は、これまた大定番の友二郎。質実な中にも、スワンネックのステッチに高い美意識を感じます」
大崎「日本人の足型を考慮したラウンドトゥのラストR2010も、誕生から10年経つのか。ブランド設立時にあったラストR202が、今度復活するみたいよ」
高塩「それは楽しみですね。見栄えと履き心地の両立が上手い三陽山長ですから、どんな仕上がりになるのか」
【弦六郎/GENROKURO】
パンチドキャップトゥ
パンチドキャップトゥ
■ちょっと華やかにアフター5も絵になる一足
ラストは友二郎と同じくR2010を採用。トゥキャップとアイレット横にパーフォレーションを施し、あくまでビジネスになじむ品の良さを保ったエレガンスを楽しむことができます。
大崎「40歳を過ぎると、控えめながら華やかさのあるパンチドキャップトゥの弦六郎に惹かれるね」
高塩「わかります。パーフォレーションも魅力ですが、絞り込んだ土踏まずの色気もいいんですよ」
大崎「日本人の足型にピッタリの小ぶりなヒールカップもいいよね」
【一之介/ICHINOSUKE】
ホールカット
■セレモニーにはコレぐらい華のある1足を
ホールカットで仕立てられた「一之介」。5アイレットも実にミニマルで、ロングノーズと相まった流麗なフォルムを引き立てます。日本製にして、イタリア的な色気を楽しめるモデルです。
大崎「年始、新年度のセレモニー向けに買うなら、この一之介が狙い目かな」
高塩「ホールカットのスムージングされた美しさは、やっぱり華やかです。ロングノーズのスクエアトゥは、門出シーンに履くには確かにピッタリかも」
大崎「三陽山長って、2021年で創業20周年だよね。復刻ラストやプレステージラインのローンチなど、色々と仕掛けがあるみたい。今年も記録的にヒットした防水仕様のレインシューズに、新デザインも加わるそうだよ」
高塩「おお! それいい! 2020年は色々大変でしたけど、良い靴に出会えるとテンション上がりますよね。新しい靴で、文字通り新しい一歩を踏み出したいものです」
大崎「おっ! 座布団一枚!」
高塩「おあとがよろしいようで(笑)」