廃棄漁網を原料とした国内循環型トートバッグ完成
ECOALF
- 2021.10.18
エコアルフジャパン企画では、日本独自の素材調達を行い、日本のファンの方々の為にマーケットトレンドに合わせたサステナブルなものづくりを推進しています。
今回は北海道の廃棄漁網を原料としたリサイクルナイロン素材のトートバッグが完成しました。
FISHING NETS トートバッグ 22,000円(税込)
海洋投棄、放置された漁網の行く末
日常生活に溶け込んでいる合成繊維のナイロン。世界でもポリエステルに次いで多い生産量でも知られています。そうした中で懸念されているのが、海洋プラスチックゴミの問題。生分解性が皆無=つまり、自然に分解されないため、投棄されても地球上に残存してしまうのです。
特に知られているのが、いわゆる「太平洋のゴミベルト」。太平洋には、アメリカ・テキサス州の2倍にもおよぶ範囲で、ゴーストネット(=プラスチックや漁網、海洋生物やその死骸がからまったもの)なるものが浮遊している箇所があるのです。
2009年の調べでは、そのうちの46%を漁業者が使用する漁具=漁網であることが判明しました。また、海底には、放置された65万トンもの漁網が眠っているというデータもあります。このように海洋に漂う数多くの漁網が、クジラやアザラシ、ウミガメなどをはじめとする、非常に多くの生物たちの営みに悪影響を及ぼしているのです。
漁網をリサイクルするメリット
漁網をリサイクルするのは、一からナイロンを生成するよりも多くのメリットがあります。1)高品質強度を求められる漁網自体、高品質のナイロンを使用しており、そのぶん環境に残り負荷をかけてしまう。裏を返せば、その高品質は再生するうえではメリットとなり得ます。私たちが再生するのは、「ナイロン6」あるいは「ナイロン6.6」と呼ばれる軽量で強度なもの。それは、ウェアやアイテムになったときのクオリティにも直結しています。
2)天然資源をセーブ有限ともいわれている石油の消費を減らすことは、人類喫緊の課題。現在、製品化されているナイロンを再生することは、石油の消費削減につながります。一からの生成よりも、リサイクルのほうが、水蒸気を用いる点で、環境負荷も軽減できますし、エネルギー消費を抑えられるために、温室効果ガス(CO2)排出も減少できるのです。
また、再生ナイロンは、何度でも再生可能。無限のリサイクルが行える点もメリットです。
3)海洋汚染予防今も、大量に海洋に漂っている投棄された漁網たち。これらを回収して再生することは、当然ながら、海洋ゴミ問題の解決へと向かうステップになっています。そうしたウェアを使うこともまた、地球環境負荷軽減の貢献になるのです。
北海道廃棄漁網を使用したトートバッグ
今回使用した廃棄漁網は、北海道の刺網漁業のもの。漁網を使用した漁獲方法は様々な種類がありますが、網の目に魚が刺さることで漁獲を行う刺し網漁業では特に網の目が開きやすいため、毎年漁網の買い替えを行っているのが現状だそうです。
回収した漁網はその後、愛知県にある工場さんに入り、粉砕、洗浄、脱水乾燥、熱処理によってチップ上にし、リサイクルできる状態に加工されていきます。そうしてうまれたのがこの漁網トートバッグ。
ベーシックな舟形シルエットのトートバッグに、ブランドのコアメッセージTHERE IS NO PLANET B®をプリント。
漁網由来のリサイクルナイロン繊維「ECO BLUE®」とのコラボレーションにより実現しました。
生地に厚手の芯を入れる事でハリのあるフォルムとなり、デイリーユースに最適なデザインに仕上げました。
日々使うものを、環境に配慮されたプロダクトに少しずつ置き換えてみては。
BECAUSE THERE IS NO PLANET B®︎
#エコアルフ
#サステナブルファッション
#第2の地球はないのだから