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【エコアルフの素材】 廃タイヤがもう一度生きる術を探して

ECOALF

  • 2022..8.3

エコアルフが心掛けているのは、地球に対して、より環境負荷をかけない素材使い。その点で合成ゴムにおいては、石油を大量に使用する新品よりも使用済みの廃タイヤを再利用するほうが、私たちの理念にかなったソリューションだと考えます。ですがタイヤには、強度を高めるために、ゴムに加えて金属や繊維などが混入しており、リサイクルに複雑な工程を要します。それでも私たちには、リサイクルタイヤを使用することで、天然資源の消費量を少しでも減らしたいという強い思いがあるのです。

複雑な廃タイヤの再利用技術を2年かけて確立

再生素材に着目する理由は、とってもシンプルです。天然資源の無為な大量消費によって、未来の子供たちに手渡す地球を“ボロボロなもの”にしたくないから。それこそが、「第2の地球はないのだから」という私たちのメッセージそのものです。

特に石油を原料とするマテリアルに関しては、その枯渇が危ぶまれており、使用量削減については喫緊の課題といえるでしょう。

そこで着目したのが、廃タイヤのリサイクルです。一般的な廃タイヤの再利用方法として知られているのは、サーマルリサイクルです。これは、廃タイヤをチップにして燃料とする方法。エネルギーに変換されるという点では、間違いなく再利用とは呼べますが、できることならば、ゴムとして再利用し、新たなゴム製造のための資源消費を減少させたいところ。

ところが、そのためには高いハードルがあります。タイヤには、その強度を担保するために、ゴムのほかに、金属や繊維が混ぜられており、単純にゴムを溶かして再成形すればいいというものではないのです。

エコアルフでは、その研究開発におよそ2年もの月日を費やし、サンダルに作るために必要なクリーンなゴムの粉末を作ることに成功させました。

この工程には、時間と労力を要しています。まず、廃タイヤを洗浄し、小さな片に粉砕。そこから、金属、そして、繊維を分離します。さらに残ったゴムから不純物を取り除いて洗浄。最適な大きさの粉末として、再利用可能なゴムの原料が生まれます。これを熱と圧力を用いて硫化させることで、ゴムの厚板を生成するのです。

この結果、自然資源の節約、エネルギー消費量の50%低減、CO2排出量の60%低減を可能としました。

生産工程を映像で知る

廃タイヤが、カラフルなサンダルとして再生

このようにして、新たな息吹を与えられた廃タイヤを用いたフリップフロップ(ビーチサンダル)をリリース。実際に廃タイヤから再生されたゴムは、アウトソールに使用しています。というのも、再利用するに際しても、ゴムの黒さまでは除去することはできないためです。

タイヤを由来とするだけあって、耐摩耗性に優れる特徴はそのままに、フットベッドとトングにカラフルな色みを採用することで、夏らしさも全開。スペイン本国で、職人の手作業によって作られています。サンダルの箱もスローガンの入りでキャッチーなものに。廃タイヤに新たな命を吹き込んだこのビーチサンダルは、環境保全への意識を象徴する、夏のお供となること請け合いです。